冒頭詩

混沌未だ分かれず天地乱れ
茫茫渺渺として人の見る無し
盤古 鴻蒙を破りてより
開闢開いて茲より清濁辨る
群生を覆い載せて至仁と仰がれ
万物を発き明らかにして皆善なるものと成す
造化会元の功を知らんと欲すれば
須らく看むべし「西遊釈厄伝」

あらすじ

時は貞観十五年。
天界で犯した罪のために長らく五行山に封じ込められていた孫悟空は、
玄奘三蔵によって封印を解かれ弟子となって、
沙悟浄・猪八戒らとともに西天取経の旅に従っていた。

車遅国のはずれ・通天河という大河に辿り着いた三蔵一行の前に、
霊感大王と名乗る沙悟浄の"昔の仲間"が現れる。
霊感大王の言うがまま「天竺への旅をここで終わらせる」と自ら言い出した悟浄。
一同が怒り、わめいても全く聞く耳を持たず、霊感大王と共に水底へ沈んでしまう。

残されたのは、沙悟浄の武器・降妖杖だけ。
途方に暮れる一行に、降妖杖が沙悟浄の過去を映し始める。

 沙悟浄・霊感大王と共に過ごしていたのは、霊感大王の妹・蘭朱。
 観音菩薩の蓮ヶ池より飛び出した金魚の精である彼女は
 沙悟浄を恋うるがゆえに、ある一つの過ちを犯す。

全てを知った悟空達は…!? 横浜発・女性劇団がおくる『西遊記』!

素材